何が正しいか

積もった雪を足場に逃げ出した羆。

従業員二名が犠牲となった痛ましい事件でした。

この事件と良く似たストーリーの小説です・・・。


北林一光:著 『ファントム・ピークス』 読了

おまえはいったいなんなんだ?なぜここにいる?

長野県安曇野。半年前に失踪した妻の頭蓋骨が見つかり、三井周平は
絶望していた。しかし、なぜ、あれほど用心深かった妻が、山で遭難し、
しかも現場と思われていた場所から、遥かに離れた場所で発見された
のか?・・・数日後、沢で写真を撮っていた女性が、一瞬目を離した隙
に行方不明となる事件が発生。妻の事故との類似点に気づいた周平
が捜査を手伝うことになる。しかし、それは、恐怖の連鎖のきっかけ
にすぎなかった!人間をあざ笑うように、次々と起こる惨劇。山に潜む、
かつてない凶悪なモンスターとは!?


もうネタバレですね・・・すみません
凶悪なモンスターの正体は、羆です、ハイ。

居るはずのない羆が、次々と人を襲う。
犯人は誰だ、失踪した人々はどうなったのか!?
まったく分からないまま進む過程は、本当に緊張です。
宮部みゆき氏絶賛―と書かれてたので、まさかミステリーかっ?
と途中訳がわからなくなりそうでしたがミステリーでは勿論ありません。

でも、無理ない設定でスムーズに読めました。


それで、読んでて考えたのが、
獣害について、ですね。
現実のニュースでありましたが、北海道で住宅の近くまで出てきた羆を
猟友会が撃ち殺した後、
「何故殺したんだ!」と抗議の電話が掛かったそうです。

羆はとても怖い動物です。
時には人を襲います。すぐ近くに住む人々にすれば、
自分を守るため、子供を守るため・・・色々な理由で仕方がない出来事でしょう。
しかし、羆が悪い訳ではないから、殺さなくてもいいじゃない、と云う意見も
まぁ、あるでしょう。
何が正しくて、何が間違っているのか、私にはわかりません。
どちらも正しいのかも知れない。
それでも―
遠く離れた羆のいない場所に住んでいる人が抗議をしたのだとすれば、
それは少し違うのではないか?と思ってしまうのです。

とっても難しい問題ですね・・・

私はどちらに対しても批判出来る立場にはない人間なので、
誤解を招いた発言してたら、すみません


この小説は本当に面白く、色々考えさせられる小説でした。

もっと読みたいと思いましたが、遺作、なのだそう。
残念です・・・。



ファントム・ピークス
角川書店
北林 一光

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この記事へのコメント

shi-chan
2012年07月13日 22:47
毎日雨だね~。うんざりするねぇ

ニュースで、犬の散歩中の人が熊に襲われたって言ってたね。
これ、危険な地域に住んでないと、どれだけ怖いかわからんのやろうね。
安易な射殺は絶対ダメだけど、仕方ない時ってあるもんねぇ。
野生動物は甘く見ちゃだめ!って、都会の人にはあんまり実感ないのかも。
猪でさえ、めっさ怖いもんね~あの威圧感ったら(苦笑)

まぁ私も、夢でしか熊と戦ったことないけど(汗)
夢でも怖かった・・・疲れたよ

最近は、楽に読める時代物かハーレクイン(爆)しか読んでない(笑)
なんだろう、白馬の王子様を待ってるのかしら?現実逃避中です
kawa-chan
2012年07月14日 16:34
>野生動物は甘く見ちゃだめ!
そうなんだようね。その場にいないと怖さは判らないんだよね
この小説でも、動物愛護か自分達の生活か!?って争いになる所に、『飼えなくなったから残酷な方法で処分してて、知らないうちに逃げ出してたんだよね~、羆がさ』ってな無責任熊牧場側の登場で、完全な『悪人』の存在が最後に物語を上手にまとめてたよ。
機会があったら読んでみてね。私は好きだな、これ。

ハーレクインか~
小説は読んだことないなぁ。
時代物は久しぶりに読んでみたいな!
おススメ教えてね
shi-chan
2012年07月15日 20:32
時代物、ほんまに軽~く読めるのしか読んでないけど

佐伯泰英の“居眠り磐音シリーズ”とか“鎌倉河岸捕物控シリーズ”とか。
でも、佐伯さんの本は、シリーズ途中までは面白いけど、急に「それは無いわぁ~。」ってなるんだよね
もう惰性で読んでます(笑)

あと、読んだ事あるかもだけど、
高田郁の本は、どれ読んでも良いよね!
“みをつくし料理帖シリーズ”も、ほっこりしたりほろりとしたり。
“出世花”と“銀二貫”は秀逸です!もう号泣しながら読んだよ。ほんまに!!
読んだ事なかったら、ぜひぜひ読んでみて
shi-chan
2012年07月15日 22:17
もう1つ!
宮部みゆきの“弧宿の人”も泣いたなぁ~。

って、泣いてばっかりやん!!(笑)
kawa-chan
2012年07月17日 16:16

よし!泣ける話を読んでみよう
ほっこり、ほろり・・・が良いかな

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